“こばうず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小坊主83.3%
小僧16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ばうさんはおもけないいおきやくたらしく、にはかたゝいて小坊主こばうずちや菓子くわしとをつてさせた。
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
とほはなれたてらからは住職ぢうしよく小坊主こばうずとが、めた萠黄もえぎ法被はつぴとも一人ひとりれて挾箱はさみばこかつがせてあるいてた。小坊主こばうずすぐ棺桶くわんをけふたをとつてしろ木綿もめんくつてやつれたほゝ剃刀かみそり一寸ちよつとてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
小僧こばうずつて来し茶を上人自ら汲み玉ひてすゝめらるれば、二人とも勿体ながりて恐れ入りながら頂戴するを、左様遠慮されては言葉に角が取れいで話が丸う行かぬは
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
思ひつかるゝことのありてか今日はわざ/\二人を招び出されて一室に待たせ置かれしが、今しも静〻居間を出られ、畳踏まるゝ足も軽く、先に立つたる小僧こばうずが襖明くる後より
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
反響ひゞきのみは我が耳に堕ち来れど咳声しはぶき一つ聞えず、玄関にまはりて復頼むといへば、先刻さき見たる憎気な怜悧小僧こばうずの一寸顔出して、庫裡へ行けと教へたるに、と独語つぶやきて早くも障子ぴしやり。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)