“頑童”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
がんどう44.4%
わんぱく22.2%
いたずら11.1%
わっぱ11.1%
わらべ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
富家ふかにありてはただ無知盲昧もうまい婢僕ひぼくに接し、驕奢きょうしゃ傲慢ごうまんふうならい、貧家にありては頑童がんどう黠児かつじに交り、拙劣せつれつ汚行おこうを学び、終日なすところ、ことごとく有害無益のことのみ。
教育談 (新字新仮名) / 箕作秋坪(著)
悪戯な頑童わんぱくどのに頸へ縄をくゝし附けられて病院の原に引摺られ、散三さんざいぢめられた上に古井戸の中へ投込まれやうとした処を今の旦那に救けられたのだ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
仲善なかよし二人肩へ手を掛合って行く前に、弁当箱をポンとほうり上げてはチョイと受けて行く頑童いたずらがある。其隣りは往来の石塊いしころを蹴飛ばし蹴飛ばし行く。誰だか、後刻あとで遊びにくよ、とわめく。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
雨の降る中をぬれそぼちながら、傘を車の輪のように地上に回して来る頑童わっぱもあれば、傘の柄をくびのところで押さえて、編棒あみぼうと毛糸とを動かして歩いて来る十二三の娘もあった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
左に推させ、と右へ、捻ぢ回したる打擂すまひ本手てなみに、さしもたけたる須本太牛は、おぞ頑童わらべ放下ほかさるる猪児ゐのこごと地響ぢひびきして摚と仰反り倒れけり——と描写している。
越後の闘牛 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)