“中硝子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なかガラス66.7%
なかがらす33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
縁側えんがわ寄りの中硝子なかガラス障子しょうじの前に文机ふづくえがかたの如く据えてある。派手な卓布がかかっている。その一事のみがこの部屋の主人の若い女性であるのを思わせている。
先日ノ午後、便所ヘ下リテ茶ノ間ノ前ヲ通ッタ※ニ、中硝子なかガラスノ中ヲ覗クト妻ガ不安定ナ姿勢デ食卓ニもたレテイタ。ソノ前ニ僕ハ、雁皮ノヨウナ紙ガ急ニクシャクシャト揉ミクシャニサレル音ヲ聞イタ。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
中硝子なかがらす障子しやうじごしに中庭なかにはまつ姿すがたをかしと絹布けんぷ四布蒲團よのぶとんすつぽりと炬燵こたつうちあたゝかに、美人びじんしやく舌鼓したつゞみうつゝなく、かどはしたるひろひあれは何處いづこ小僧こそうどん雪中せつちゆうひと景物けいぶつおもしろし
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)