“中旬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なかば75.5%
ちうじゆん7.5%
なかごろ7.5%
ちゅうじゅん3.8%
ちゆうじゆん1.9%
なか1.9%
はじめ1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生計くらしはますます困って来る。八月の中旬なかばとなった。或日万作が識人しりびとで同じ島の勘太郎という男が尋ねて来て、斯ういう話をした。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
印度洋インドやうちう氣※きかうほど變化へんくわはげしいものはない、いまは五ぐわつ中旬ちうじゆんすゞしいときじつ心地こゝちよきほどすゞしいが、あつとき日本につぽん暑中しよちうよりも一そうあついのである。
与右衛門はそれでも女房のことを心配していたが、それは寛文かんぶん十一年すなわちおきくが十三の八月まで生きてその月の中旬なかごろに死んだ。
累物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
この月の中旬ちゅうじゅんイルコックはニュージーランド川に一たいのさけがくだりゆくのを発見したので、毎日あみをおろしてさかんにさけを捕獲ほかくした。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
東京とうきようでは一月いちがつ中旬ちゆうじゆんつぼみひらはじめ、二月にがついたつて滿開まんかいし、三月さんがつ上旬じようじゆんまではなひらきつゞけてゐます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
山林の夏出しに馬をやはり持って行っていたもの……それ等が九月中旬なか過ぎると、みんな帰ってきた。
不在地主 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
私がかつて、逗子ずしに居た時分その魔がさしたと云う事について、こう云う事がある、丁度ちょうど秋の中旬はじめだった、当時田舎屋を借りて、家内と婢女じょちゅうと三人で居たが、家主やぬしはつい裏の農夫ひゃくしょうであった。
一寸怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)