“痩細”の読み方と例文
読み方割合
やせほそ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
狂画葛飾振の図中には痩細やせほそりしあし、肉落ちたる腕、聳立そばだちたる肩を有せる枯痩こそうの人物と、かたちくずるるばかり肥満し過ぎたる多血質の人物との解剖を見るべく
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
早瀬は差置かれた胸の手に、し殺されて、あたかも呼吸の留るがごとく、そのくるしみを払わんとするように、痩細やせほそった手で握って、幾度いくたびも口を動かしつつ辛うじて答えた。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
真平まっぴら」とお倉は痩細やせほそった身体を震わせた。「宗さんと一緒に住むのは、死んでも御免だ」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)