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燥
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いら
ふりがな文庫
“
燥
(
いら
)” の例文
周三は、
燥
(
いら
)
つき氣味で、「じや、何うです。
狆
(
ちん
)
ころになツて馬車に乗るのと、人間になツて
車力
(
しやりき
)
を
挽
(
ひ
)
くのと何方が可いと思います。」
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
停車場
(
ステーション
)
で車を
僦
(
やと
)
って
家
(
うち
)
へ急ぐ途中も、何だか気が
燥
(
いら
)
って、何事も落着いて考えられなかったが、
片々
(
きれぎれ
)
の思想が頭の中で狂い
廻
(
まわ
)
る中でも
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
余は
燥
(
いら
)
って「何で其の様な余計な事をお問い成さる、秀子を救わずに何としましょう」権田
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
盆地に
燥
(
いら
)
つ。
海豹と雲
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
で、
吃驚
(
びつくり
)
したやうに、きよときよとして其處らを見𢌞しながら、何か不意に一大事件にでも
出會
(
でくは
)
したやうに
狼狽
(
うろた
)
へる。
妄
(
やたら
)
と氣が
燥
(
いら
)
ツき出す。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
部屋へ来てみると、ランプを細くして
既
(
も
)
う床も
敷
(
と
)
ってある。私は
桝
(
ます
)
でお糸さんと膝を列べている時から、妙に気が
燥
(
いら
)
って、今夜こそは日頃の望をと、芝居も碌に身に
染
(
し
)
みなかった。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「
何故
(
なぜ
)
家は
此
(
か
)
うなんだらうと、
索寞
(
さくばく
)
といふよりは、これぢや
寧
(
むし
)
ろ
荒凉
(
くわうりやう
)
と
謂
(
い
)
ツた方が適當だからな。」と
呟
(
つぶや
)
き、
不圖
(
ふと
)
また奧を
覗
(
のぞ
)
いて、
燥
(
いら
)
ツた聲で
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
見てゐるうちに、
倩々
(
つく/″\
)
嫌になつて、一と思に
引
(
ひ
)
ツ
裂
(
さ
)
いて了はうかとも思つて見る………氣が
燥
(
いら
)
ついて、
拳
(
こぶし
)
まで
握
(
にぎ
)
つた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
いや、重たい、
首
(
くび
)
の骨が折れて了ひさうだ。ところで
是
(
こ
)
ればかりじやない、其處ら中に眼に見えぬ
針
(
はり
)
があつて、始終俺をつついて、
燥
(
いら
)
つかせたり、
憤
(
いきどほ
)
らせたり、悶々させたり、
欝
(
ふさ
)
がせたりする。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
燥
常用漢字
中学
部首:⽕
17画
“燥”を含む語句
焦燥
乾燥
燥気
無味乾燥
枯燥
急燥
高燥
燥々
燥立
乾燥無味
燥烈
燥焦
焦燥感
狂燥
空焦燥
遣悶焦燥
燥氣
燥急
焦燥気味
涸燥
...