“車力”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゃりき64.7%
しやりき35.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
車力しゃりきは「残念ですなア。かたきをにがしてしまって……常陸丸ひたちまるではこの近辺きんぺんで死んだ人がいくらもあるですぜ。佐間さまでは三人まであるですぜ」
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
かねて顔をっている車力しゃりきの百助というのが来合わせたので、二人はすぐに相談して、その熊の死骸を引っかついで逃げた。
半七捕物帳:29 熊の死骸 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
周三は、いらつき氣味で、「じや、何うです。ちんころになツて馬車に乗るのと、人間になツて車力しやりきくのと何方が可いと思います。」
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
僕はそれ以来この男に、——この黒ぐろと日に焼けた車力しやりきに或親しみを感ずるやうになつた。
貝殻 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)