“おは”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
尾羽39.4%
12.1%
10.6%
6.1%
4.5%
3.0%
3.0%
御座3.0%
御坐1.5%
1.5%
1.5%
1.5%
御佩1.5%
御刎1.5%
御在1.5%
御愧1.5%
御生1.5%
1.5%
1.5%
1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや、いいます。あまりだからいうのです。まるで犬、猫のように、雨露をしのぐ場所もなく、尾羽おはうち枯らして放浪しておられた——。」
口笛を吹く武士 (新字新仮名) / 林不忘(著)
衣食住の事はおはりたるを以て是より器具きぐの方に移るべし。コロボックルは如何なる器具を用ゐしやと云ふ事を考ふるには三つの據有り。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
よくよく見れば、伊東巳代治みよぢの君と岡崎邦輔の君となり。何れ劣らぬ梅桜、世にもしほらしき人達にておはせば、婦人室は尤も似つかはしく、何事をか語らひて居たまひけん。
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
然るに極重悪の罪名をおはせられ、夜を日に継ぐ厳しい訊問を続けられ、果ては死を以て罪を天下に謝さなければならないと云ふ、そんな大胆な覚悟は
逆徒 (新字旧仮名) / 平出修(著)
彼等かれら自分じぶん田畑たはたいそがしいときにもおはれる食料しよくれうもとめため比較的ひかくてき收入みいりのいゝ日傭ひようく。百姓ひやくしやうといへば什麽どんな愚昧ぐまいでもすべての作物さくもつ耕作かうさくする季節きせつらないことはない。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
大食の習慣しふかん今日にいたりても未だ全くきうふくせざるなり、食事おはればれいにより鹽原巡査の落語らくごあり、衆拍手して之をく、為めにらうなぐさめて横臥わうぐわすれば一天すみの如く、雨滴うてき点々てん/\木葉を乱打らんだし来る
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
このいほにまこと仏のおはすかと思ふけはひに雪ふりいでぬ
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ただあきれてぞ御座おはしける
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
月すめば谷にぞ雲は沈むめる、嶺吹き払ふ風に敷かれてたゞ御※おんむねの月あかからんには、浮き雲いかに厚う鎖すとも氷輪無為のそらの半に懸り御坐おはして
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
御怨恨おんうらみかへし玉ふべからむ、御忿恚おんいきどほりも晴らさせ玉ふべからん、さて其暁は如何にして御坐おはさんとか思す、一旦出離の道には入らせたまひたれど断縛の劒を手にし玉はず
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
一方に凡愚の輩が、詰らぬ事さへ能く出來ぬのは、即ち何も出來ずにおはる所以なのである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ねえ!——もつと澤山たくさん惡戯わるさをしへてやつたもの!おはきくならなければならないのだが!しかし——うしたらいでせう?屹度きつとなにべるかむかすればいにちがひないわ
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
聖経はエルサレムの神殿を以て神のおはすところとせり、其神殿に聖所あり、至聖所あり、至聖所には祭司のをさほか之に入ることを得るもの甚だ稀なりと伝ふ。
各人心宮内の秘宮 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
お腰に牡丹ぼたんの作り花をささせられ、御太刀、御佩おはき添へはさや巻の熨斗のし付也。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一、通し送り荷駄賃、名古屋より福島まで半分割はんぶわりの運上引き去り、その余は御刎おはねなく下されたきこと。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
殿とのこそは御一門の柱石ちゆうせき、天下萬民の望みの集まる所、吾れ人諸共もろとも御運ごうんの程の久しかれと祈らぬ者はあらざるに、何事にて御在おはするぞ、聊かの御不例に忌まはしき御身の後を仰せ置かるゝとは。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
いや、たとい御眼にかかれたのにしても、御出でになる方々が、皆風流の才子ばかりでいらっしゃいますから、さすがに御身を御愧おはじになって、自然御み足が遠くなってしまうのでございます。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
和尚おしょう助言じょごんは十七八年ぶりで始めて役に立ちそうな気色けしきに髯は延びて来た。さいはいっそ御生おはやしなすったら好いでしょうと云った。余も半分その気になって、しきりにその辺をで廻していた。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「御酒盞の余分、御銚子の余分等を大土器に移し入れて、伝へて後取人に給し、其の人飲みおはる」、藤原明衡の雲州消息に、「今日奉‐仕後取之役。杖酔退出」
手長と足長:土蜘蛛研究 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
千速ぶる神もあらびの罪しあれば千座戸ちくらどおはせ神やらひせし
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
畢竟つまり売捌うりさばきの方法が疎略そりやくであつたために、勘定かんじやう合つてぜにらずで、毎号まいがう屹々きつ/\印刷費いんさつひはらつて行つたのが、段々だん/\不如意ふによいつて、二号にがうおくれ三がうおくれとおはれる有様ありさま
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)