“雨滴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あまだれ64.6%
あまだ12.5%
うてき12.5%
あまじた4.2%
レインドロップス4.2%
しずく2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雨滴あまだれ式の此市こゝの女性が、嚴肅な、赤裸々な、明皙の心の樣な秋の氣に打たれて、『ああ、ああ、今年もハア秋でごあんすなつす——。』
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
雨滴あまだれの音はまだしている。時々ザッと降って行く気勢けはいも聞き取られる。城址しろあとの沼のあたりで、むぐりの鳴く声が寂しく聞こえた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
山城守は、ち上った。あけ放してある縁から雨滴うてきおどりこんで来て、畳を濡らし、長して山城守の膝をおそいそうにするので、かれはあわて出したのだ。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
雨滴あまじたり、けはひしづかにしたたりつ
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
彼女は、演奏が初まると、直ぐ独語のやうに、「雨滴レインドロップスのプレリュウドですわね。」と、軽く小声で云つた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
半ば眠れる馬のたてがみよりは雨滴しずく重くしたたり、その背よりは湯気ゆげ立ちのぼり、家鶏にわとりは荷車の陰に隠れて羽翼はね振るうさまの鬱陶うっとうしげなる
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)