“魂魄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こんぱく74.7%
たましい11.4%
たましひ10.1%
こころ2.5%
たま1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もしお聞入れがなくば、この場に於て切腹をいたしまして、魂魄こんぱくとなって奥様をお守り申して、御本望を遂げさせまするでございます
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
イヤ、骨身に徹するどころではない、魂魄たましいなどもとっくに飛出してしまって、力寿の懐中ふところの奥深くにもぐり込んで居たのである。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「あの色男野郎の彌八ですよ。許嫁のお君が殺されて三日目、魂魄たましひがその邊に迷つてゐるのに、もう、變な素振りをするぢやありませんか」
身体は自家にいながら、魂魄こころは宙に迷うていた。お宮を遊びに来さす為には家を変りたいと思ったが、お前のこと、過去これまでのことを思えば、無惨むざと、此処を余処わきへ行く事も出来ない。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
黄金丸はやや暁得さとりて、「さてはわが亡親なきおや魂魄たま、仮に此処ここに現はれて、わが危急を救ひ給ふか。阿那あな感謝かたじけなし」
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)