“霊魂”のいろいろな読み方と例文
旧字:靈魂
読み方割合
たましい37.1%
れいこん31.4%
たましひ20.0%
みたま4.3%
アニマ2.9%
スピリット1.4%
たませえ1.4%
タマ1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何もも忘れ果てて、狂気の如く、その音信おとずれて聞くと、お柳はちょう爾時そのとき……。あわれ、草木も、婦人おんなも、霊魂たましいに姿があるのか。
木精(三尺角拾遺) (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「なぜ、娑婆しゃばにいるうちから、こうして、おともだちにならなかったものか……。」と、貧乏人びんぼうにん霊魂れいこんは、いぶかしくかんじました。
町の真理 (新字新仮名) / 小川未明(著)
約言すれば彼女の霊魂たましひの絶え間なき動きを、その艶麗と嬌媚との間に自然に現はすのであるから、男の心を動かし、そそり、挑発し
東西ほくろ考 (新字旧仮名) / 堀口九万一(著)
わたくしすこどく気味ぎみになり、『すべては霊魂みたま関係かんけいから役目やくめちがうだけのもので、べつ上下じょうげがあるわけではないでしょう。』となぐさめてきました。
釈迦しゃかの説いた教によれば、我々人間の霊魂アニマは、その罪の軽重けいちょう深浅に従い、あるいは小鳥となり、あるいは牛となり、あるいはまた樹木となるそうである。
おぎん (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
しかし知能マインドとか霊魂スピリットとかいうものは、すべて無形のもので、からだのように物さしで長さを計ったり、はかりで目方を量ったりすることのできぬものであるから
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
自分の霊魂たませえを台なしにするばかりだ。お前えは今が大事な時だから、よう考へるが好えだ。お前えは何にも分らねえから俺がよう云ふて聞かせるだよ。
ある職工の手記 (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)
人麻呂の歌も、本道なら、枕に玉を置かなければならないのに、岩の枕だけだといふので、昔の人には、これだけで霊魂タマがなくなつて死んでゐる事が訣つたのです。