“半夜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はんや55.6%
よなか44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宗助そうすけにはこの累々るゐ/\たるくろいものが、こと/″\娯樂ごらくせきて、面白おもしろ半夜はんやつぶこと出來でき餘裕よゆうのあるひとらしくおもはれた。かれかほてもうらやましかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そして燈火ともしびに向って、篠崎の塾から借りて来た本を読んでいるうちに、半夜はんや人定まったころ、燈火で尻をあぶられた徳利の口から、蓬々ほうほうとして蒸気が立ちのぼって来る。
安井夫人 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
亥刻よつ半といふと半夜よなかだが、御主人は何んだつて、そんな場所へ行つたんです。話の樣子では、灯も無かつたやうだが」
何かの拍子で眠れなかった時、病人のうなるような声をかすかに聞いたと思い誤ったわたくしは、一ぺん半夜よなかに床を抜け出して、念のため父の枕元まくらもとまで行ってみた事があった。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)