“はんや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
半夜83.3%
反耶16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
京都からこの地まで七十里余の道を、ざっと一日半夜はんやで来たことになる。飛脚としても、これは容易なはやさではない。おそらく途中飲まず食わず、夜も駈けとおして来たものにちがいない。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
半夜はんや夜夢さめて呼ぶお艶の名。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
卑弥呼ひみこの足音が高縁たかえんの板をきしめて響いて来た。君長ひとこのかみ反耶はんやは、竹の遣戸やりどを童男に開かせた。薄紅うすくれないに染ったはぎの花壇の上には、霧の中で数羽の鶴が舞っていた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
やがて、兵士たちの集団は、訶和郎と卑弥呼を包んだまま、彼らの君長の反耶はんやの方へ進んでいった。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
その時、君長ひとこのかみ反耶はんやの命を受けた一人の使部しぶは厳かな容姿を真直ぐに前方へ向けながら、彼らの傍を通り抜けて石窖いしぐらの方へ下っていった。若者たちの幾らかは直ちに彼の後から従った。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)