死骸は路上に累々としてつみ重なり、人心も不安におののき、これでこの世も終りであろうかと、世の無常をひどくはかなみ悲しんだ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語 (新字新仮名) / 上田秋成(著)
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
日本橋の親類を探しに丸の内へ出掛けた近所の新城は、呉服橋に焼死体が累々として横たわっている惨状を話した。そうして麹町の火が四谷の方向に延びつつあることを言った。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そこらの壁のきわに何物かが累々と積み重ねてあるのが見える。
中国怪奇小説集:15 池北偶談(清) (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
刻々敵も討ち減らしてはいるが、味方もそれに数倍する死傷者を累々と路上に重ねている有様であった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さすがの信長さえ、どこを見ても、敵味方とも死者負傷者の累々とかさなっている有様に
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)