“山谷”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さんや59.7%
さんこく36.1%
たに1.4%
やまたに1.4%
やまだに1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おつねは長屋の人にたのんで、山谷さんやあたりにいる女衒ぜげんに話して貰って、よし原の女郎屋へ年季一杯五十両に売られることになりました。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
浴室よくしつまどからもこれえて、うつすりと湯氣ゆげすかすと、ほかの土地とちにはあまりあるまい、海市かいしたいする、山谷さんこく蜃氣樓しんきろうつた風情ふぜいがある。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いまし飮食を牛に負せて山谷たにの中に入る。いましかならずこの牛を殺して食ふならむ」といひて、すなはちその人を捕へて、獄内ひとやに入れむとしければ、その人答へて曰はく
むかし、むかし、大むかし、この木は山谷やまたにおおった枝に、累々るいるいと実をつづったまま、静かに日の光りに浴していた。一万年に一度結んだ実は一千年の間は地へ落ちない。
桃太郎 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
あしひきの山谷やまだに越えてづかさにいまくらむうぐひすのこゑ 〔巻十七・三九一五〕 山部赤人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)