蜿蜒うねうね)” の例文
唐橋を渡って、行列は城門へ蜿蜒うねうねと隠れて行く。——日吉は、生れて初めての、橋を越え、門をくぐった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その下が麦畠むぎばたけで、麦畠の向うがまた岡続きに高く蜿蜒うねうねしているので、北側のながめはことに晴々はればれしかった。須永すながはこの空地のはしに立って広い眼界をぼんやり見渡していた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その辺りから、備前びぜん国境くにざかいの方へ、白く蜿蜒うねうねはてを消しているのが、海岸線と見て間違いはあるまい。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)