“国境”のいろいろな読み方と例文
旧字:國境
読み方割合
くにざかい68.2%
こっきょう16.7%
くにざかひ6.1%
こくきやう4.5%
くにさかい1.5%
こくけう1.5%
さかい1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その時も、吉左衛門は金兵衛と一緒に雪の中を奔走して、村の二軒の旅籠屋はたごやで昼じたくをさせるから国境くにざかいへ見送るまでの世話をした。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
けものきばをならべるように、とお国境こっきょうほうからひかったたか山脈さんみゃくが、だんだんとひくくなって、しまいにながいすそをうみなかへ、ぼっしていました。
しいたげられた天才 (新字新仮名) / 小川未明(著)
事の原由よしを尋ぬるに、旗野の先住に、何某なにがしとかやひし武士ものゝふのありけるが、あやまてることありて改易となり、やしきを追はれて国境くにざかひよりぞ放たれし。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
何うしても行くつもりだと言はなかつたならば、B達はその名高い渓谷をそのまゝ通り越して、ずつと国境こくきやうを越して了つたに相違なかつた。
山間の旅舎 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
信濃と越後の国境くにさかいに秋山といふ処あり、大秋山村といふを根元こんげんとして十五ヶ村をなべて秋山とよぶ也。
山の頂上に出で其後そのご国境こくけうとする所をみてかへらんとするを云ふなり、二派各其困難こんなんの度を比較して利害得失りがいとくしつべ、甲論乙駁容易ようゐけつせず、数時間をつひに水源論多数たすうめ之れに一决す
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
「へえ? ……なぜです。どうして支那の帝王を決めるのに、昔からしんちょうえんなどの国境さかいを侵して、われわれ漢民族をおびやかしてきた異国の匈奴などと相談する必要があるのですか」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)