“さかい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
35.6%
29.2%
20.3%
境界4.5%
酒井3.0%
茶会1.5%
1.0%
佐介1.0%
堺港0.5%
佐貝0.5%
区域0.5%
国境0.5%
坂井0.5%
0.5%
村境0.5%
限界0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さっき米原まいばらを通り越したから、もう岐阜県のさかいに近づいているのに相違ない。硝子ガラス窓から外を見ると、どこも一面にまっ暗である。
西郷隆盛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そして、つかれて、おまけに少しさむくなりましたので、海岸の西のさかいのあの古い根株ねかぶやその上につもった軽石かるいし火山礫層かざんれきそうの処に行きました。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
千古の恨みを吐き出して其の声は人間のさかいを貫き深く深く冥界と相通ずるかと疑われる様な音である、余は感動せずに聞く事は出来ぬ
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
前は、黒板塀で境されて居たが、右隣りと左隣りの境界さかいには、槙の木がまばらに植えられてあるだけで、自由に出入りすることが出来た。
好色破邪顕正 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
「老臣がたは城へたてこもって防ぎ戦うがよろしいという御意見のようでござります。本多ほんださま酒井さかいさまはおし出して決戦するとおおせです」
死処 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
今十四日、吉良邸で年忘れの茶会さかいが催された事は、もう確実で一点の疑いもない。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
玉体と御位みくらいとのかために、さかいを安くまもる上は
阿曾、大仏、長崎、佐介さかいなど、北条遺臣中でも歴々なやからを、いつまで未処分にしておくのはよろしくない。——王軍に抗した賊は、みなこのような末路ぞと、諸人に示すべきである。
日こそ違うが、同じ堺港さかいを出た太郎左衛門船には、その後細川家の家士らがこぞって乗船した。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
泉州の堺港さかいからは、その日も、赤間ヶ関へ通う船が、旅客や荷をれていた。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
佐貝さかいの港へ前触れもなく五艘の船が入った、前触れはなかったが、入港と同時に大変な触れが出た、「加賀、薩摩さつま、仙台の三大藩主から、佐貝市民に贈る救恤きゅうじゅつ物資の到着」
井住いずみのくに佐貝さかいは中世日本における唯一の自由都市であった。
その日既に定まり、その月の数汝により、汝これが区域さかいを立てて越えざらしめ給うなれば、これに目を離して安息やすみを得させ、これをして傭人やといびとのその日を
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
「へえ? ……なぜです。どうして支那の帝王を決めるのに、昔からしんちょうえんなどの国境さかいを侵して、われわれ漢民族をおびやかしてきた異国の匈奴などと相談する必要があるのですか」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ついこの間まではまばらな杉垣の奥に、御家人ごけにんでも住み古したと思われる、物寂ものさびた家も一つ地所のうちにまじっていたが、崖の上の坂井さかいという人がここを買ってから、たちまち萱葺かやぶきを壊して
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
人家の犬籬笆りはの間より人の来るを見て吠ゆ。宛然田家でんかの光景なり。細径に従つて盤回すればおのづから金剛寺のさかいに出づ。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
村境さかいの土橋へ来たので、予は立ち留つて
大野人 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
人智じんちなるものが、動物どうぶつと、人間にんげんとのあいだに、おおいなる限界さかいをなしておって、人間にんげん霊性れいせいしめし、程度ていどまで、実際じっさいところ不死ふしかわりをしているのです。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)