“さかゐ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
酒井66.7%
坂井33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寛永八年二月二日町奉行島田彈正忠殿だんじやうのちうどのたくへ老中方其外役々寄合よりあひ公事沙汰くじさたありしが始めにて其後酒井さかゐ雅樂頭うたのかみ酒井讃岐守さぬきのかみ殿并に老中方の屋敷やしきへ寄合れしに寛永十二年十一月十日御城内じやうないに評定所を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
この暴虐に泣く百七十七箇村の民を見るに見兼ねて身を抽んでて江戸に出で酒井さかゐ雅樂守うたのかみの登城先に駕訴をしたのがこの月夜野村の百姓茂左衞門であつた。けれどその駕訴は受けられなかつた。
みなかみ紀行 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
したゝめ翌日をおそしと待請まちうけける時に享保十年十月十六日酒井さかゐ讃岐守殿先供さきともとほり掛らんとする處へ六十ばかりの男と廿三四さいの女の如何にもやつれたる状かみみだし打しほれし有樣ありさまにて竹にさしたる訴訟そしよう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いたむる折柄をりから將軍家しやうぐんけ御名代ごみやうだいとして禁裏きんりの御用にて當時御老中ごらうぢう酒井さかゐ讃岐守さぬきのかみ殿中仙道すぢを上り道中諸願を取上領主りやうしゆ役人などの非義非道なることは取調とりしらぶるとのことにて明後日は追分邊おひわけへんお泊りとのうはさ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
おい昨夜ゆうべ枕元まくらもとおほきなおとがしたのはぱりゆめぢやなかつたんだ。泥棒どろぼうだよ。泥棒どろぼう坂井さかゐさんのがけうへからうちにはりたおとだ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
其晩そのばん宗助そうすけゆめには本多ほんだ植木鉢うゑきばち坂井さかゐのブランコもなかつた。かれは十時半頃じはんごろとこはひつて、萬象ばんしやうつかれたひとやういびきをかいた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
座敷ざしきればすぐがけうへだが、おもてからまはると、とほりを半町はんちやうばかりて、さかのぼつて、また半町はんちやうほどぎやくもどらなければ、坂井さかゐ門前もんぜんへはられなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)