“田家”の読み方と例文
読み方割合
でんか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人家の犬籬笆りはの間より人の来るを見て吠ゆ。宛然田家でんかの光景なり。細径に従つて盤回すればおのづから金剛寺のさかいに出づ。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
見渡す限りの新稲しんいねの若葉の中に幾つか丸形の活動の黒点が挟まれているのは、田を耕す農夫であった。阿Qはこの田家でんかの楽しみを鑑賞せずにひたすら歩いた。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
田のおも一般に白く、今を盛りと咲き競うは、中稲にて、己に薄黒く色つき、穂の形を成せるは早稲にやあらん、田家でんかの垣には、萩の花の打ち乱れて、人まち顔なるも有り、青無花果いちじく
大利根の大物釣 (新字新仮名) / 石井研堂(著)