“三進”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さっち85.2%
さつち14.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
江戸の食い詰め者で、二進にっち三進さっちも首の回らぬ連中なぞは、一つ新開地の横浜へでも行って見ようという気分で出かけて来る時だ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
黙っていても五十万円とはね上るコムミッションを頂戴して、二進にっち三進さっちも行かぬ借金の穴埋めをしようと血眼になって走り廻っている。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
乘り入れて二進につち三進さつちもいかなくなるか自腹の痛事あるべきなりオヽこはやと悟る人は誠にい子といふべきなりなどと横道のむだは措きこゝ
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
けれども、今囘は、もう、二進につち三進さつちも行かなくなつたので、またこの加集を呼び寄せたのである。