“冗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くど41.4%
むだ27.6%
くだ20.7%
くだくだし3.4%
じょ3.4%
つま3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今の令嬢の話に出て来た通りの、いやにノッペリした気障きざな野郎だが、そいつの手にUTAウータが渡っているんだからくどいようだが偶然は恐ろしい。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
乘り入れて二進につち三進さつちもいかなくなるか自腹の痛事あるべきなりオヽこはやと悟る人は誠にい子といふべきなりなどと横道のむだは措きこゝ
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
君なんぞ新聞の社会面のようなくだらない小説ばかり書いている奴には、人間の意志のかがやきなんて一つも判らないんだと彼は罵倒した。
我が愛する詩人の伝記 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
少しくだくだしいやうなところはあるけれども、純で、無邪気で、そして飽まで芸術的なのが羨しかつた。全く社会から離れてゐる形も好かつた。
間居 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
「あっしの敵を討ちなさる。——じょ、冗談いっちゃいけません。昔の師匠ならいざ知らず、いくら達者でも、いまどきあの女を、師匠がこなすなんてことが。——」
歌麿懺悔:江戸名人伝 (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
長い間木之助の毎日の生活の中で、わずらわしいことやつまらぬことの多い生活の中で竜宮城のように楽しいおもいであったこの家もこれからは普通の家になったのである。
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)