三進さつち)” の例文
乘り入れて二進につち三進さつちもいかなくなるか自腹の痛事あるべきなりオヽこはやと悟る人は誠にい子といふべきなりなどと横道のむだは措きこゝ
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
けれども、今囘は、もう、二進につち三進さつちも行かなくなつたので、またこの加集を呼び寄せたのである。
それこそ、二進につち三進さつちも、動きが取れた物では無い。学者と云ふ人間の口から、「此の仮定をゆるして」と云ふ言葉を取つてしまつたら、後には、何が残つて居るだらう。
俺の記 (新字旧仮名) / 尾崎放哉(著)
もし一緒だつたら、それこそ二進につち三進さつちもいかなかつたかも知れない。
突貫 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)