“微醺”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
びくん94.1%
ほろよい5.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紫琴女は屹となりました。これも微醺びくんは帶びて居りましたが、なか/\の艶やかさ。二十五六の女盛りの魅力を、名殘もなく發散させるのです。
桜時さくらどきばかりの墨堤ぼくていでもあるまい。微醺びくんをなぶる夜の風、夏の墨堤をさまよったって、コラーという奴もあるめえじゃないか」
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
黄昏たそがれの頃だった。僕は新宿の駅前で、肩をたたかれ、振り向くと、れいの林先生の橋田氏が微醺びくんを帯びて笑って立っている。
眉山 (新字新仮名) / 太宰治(著)
こんな話をして酒を飲み合い、微醺びくんを帯びてこの茶屋を出ると、醍醐だいごから宇治の方面へ夕暮のからすが飛んで行く。
微醺びくんが頬へ現れた頃、歌い手三人ばかりが残照の花園に現れて、一人は竪琴たてごとを奏で、一人がそれに合せて節面白く唄って酒興を添えてくれるのであった。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
遠慮のない相手に向って放つその声には自分が世話をしている青年の手前勝手をなじる激しい鋭さが、発声口から聴話器を握っている自分の手に伝わるまでに響いたが、彼女の心の中は不安な脅えがやや情緒的に醗酵はっこうして寂しさの微醺ほろよいのようなものになって、精神を活溌にしていた。
老妓抄 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
遠慮のない相手に向って放つその声には自分が世話をしている青年の手前勝手をなじる激しい鋭さが、発声口から聴話器を握っている自分の手に伝わるまでに響いたが、彼女の心の中は不安な脅えがやや情緒的に醗酵はっこうして寂しさの微醺ほろよいのようなものになって、精神を活溌にしていた。
老妓抄 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)