“巉岩”の読み方と例文
読み方割合
ざんがん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
背後は嶮山左右は巉岩ざんがん、そうして前は大海です。空には月も星も無く、嵐に追われる黒雲ばかりが海の方へ海の方へと走って行くばかり、真に物凄い場所でした。
赤格子九郎右衛門 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
昨日で辟易へきえきした幔幕まんまく、またぞろ行く手をさえぎる、幕の内連が御幕の内にいるのは当然だ、と負け惜みをいいつつ、右に折れ、巉岩ざんがんにて築き上げた怪峰二、三をすぎ、八時
穂高岳槍ヶ岳縦走記 (新字新仮名) / 鵜殿正雄(著)
そこにそばだっている鷲峰山は標高はようやく三千尺に過ぎないが、巉岩ざんがん絶壁をもって削り立っているので、昔、えん小角おづぬが開創したといわれている近畿きんきの霊場の一つである。
狂乱 (新字新仮名) / 近松秋江(著)