“ざんがん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
巉巌31.8%
嶄岩27.3%
巉岩27.3%
嶄巌9.1%
巉厳4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
更に転じて西松浦の郡界に到れば、黒髪山くろかみやまほしいまゝに奇趣を弄ぶあり、巉巌ざんがんむらがり立てるはこれ正に小耶馬渓せうやばけい
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
橋あり長さ数十間その尽くる処嶄岩ざんがん屹立きつりつ玉筍ぎょくしゅん地をつんざきて出ずるの勢あり。橋守に問えば水晶巌なりと答う。
旅の旅の旅 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
昨日で辟易へきえきした幔幕まんまく、またぞろ行く手をさえぎる、幕の内連が御幕の内にいるのは当然だ、と負け惜みをいいつつ、右に折れ、巉岩ざんがんにて築き上げた怪峰二、三をすぎ、八時
穂高岳槍ヶ岳縦走記 (新字新仮名) / 鵜殿正雄(著)
米栂こめつが、黒檜、白檜などが多少の偃松も交って、石楠しゃくなげ岳樺だけかんばなどの闊葉樹と共に、矮い灌木状をなして巨岩の上に密生しているさまは、磊砢らいらたる嶄巌ざんがんを錯峙させている南側よりも寧ろ私は好きである。
思い出す儘に (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
其川を渡ると急に巉厳ざんがんになり、今迄の砂浜と殆ど直角をなして突出して居る。其厳壁の下を伝つて峡湾の様な入江を三つばかり越すと村に入るのである。
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)