“擅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほしいまま78.2%
ほしいま9.1%
ほしいまゝ7.3%
ほしい3.6%
ホシイマヽ1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
からだて頂をし、もって万一に報ずるを思わず、かえって胸臆きょうおくほしいままにし、ほしいままに威福をす。死すべきの罪、髪をきて数えがたし。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
この諷詠ということを忘れては発句も脇句もない。天高く地広く、諷詠をほしいままにするところに俳諧の精神があるのである。一旦いったん諷詠ということを忘れ去った時にはそこに俳諧はない。
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
その上に、もつと悪いことには、名ばかりの妻として、ほしいまゝにした物質上の栄華が、何時の間にか、彼女の心に魅力を持ち始めてゐた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
ほしいままに跋扈ばっこする優勝劣敗の自然力を調節し、強者を抑え弱者を助け、そこで過不及なく全人間の幸福を保証したものだ。
極端なる無視と残虐をホシイマヽにするにまかせるより外はないと言うた歴史的の事情があるのである。