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擅
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ほしいま
ふりがな文庫
“
擅
(
ほしいま
)” の例文
この諷詠ということを忘れては発句も脇句もない。天高く地広く、諷詠を
擅
(
ほしいま
)
まにするところに俳諧の精神があるのである。
一旦
(
いったん
)
諷詠ということを忘れ去った時にはそこに俳諧はない。
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
一致している際に
蚤
(
のみ
)
に食われて急に我に帰り、時計が鳴ってにわかに我に帰るというようであるから、間髪を
容
(
い
)
れざる完全の一致より生ずる享楽を
擅
(
ほしいま
)
まにする事ができんのであります。
文芸の哲学的基礎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
一人の水夫があって
檣
(
ほばしら
)
の上から落日の大観を
擅
(
ほしいま
)
まにし得た時、この感激を人に伝え得るよう表現する能力がなかったならば、その人は詩人とはいえない、とある技巧派の文学者はいった。
惜みなく愛は奪う
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
『法苑珠林』五三に竜樹の
成立
(
なりたち
)
を述べて、〈南天竺国、梵志の種の大豪貴の家に出づ、云々。弱冠にして名を馳せ、
擅
(
ほしいま
)
まに諸国を歩み、天文地理、星緯
図讖
(
としん
)
、および余の道術、綜練せざるは無し。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
卒業の後東西に
徂徠
(
そらい
)
して、日に中央の文壇に遠ざかれるのみならず、一身一家の事情のため、
擅
(
ほしいま
)
まに読書に
耽
(
ふ
)
けるの機会なかりしが故、有名にして人口に
膾炙
(
かいしゃ
)
せる典籍も大方は名のみ聞きて
『文学論』序
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
擅
漢検1級
部首:⼿
16画
“擅”を含む語句
独擅場
擅横
独擅
擅制
擅場
擅行
専擅
擅政
擅断
擅権
擅殺
無道擅制
藤氏擅権