“徂徠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そらい76.2%
ゆきき23.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
子供の時聖堂せいどうの図書館へ通って、徂徠そらい蘐園十筆けんえんじっぴつをむやみに写し取った昔を、生涯しょうがいにただ一度繰り返し得たような心持が起って来る。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
徂徠そらいにして白石の如く史を究めたらんには、其の史眼は必ず白石の上に出づべし。『南留別志なるべし』を一読して知るべし。頼山陽を
大久保湖州 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
窓越しに見る雪の海、深碧の面が際限もなく皺立つて、車輛を洗ふかと許り岸辺の岩に砕くる波の徂徠ゆきき、碧い海の声の白さは降る雪よりも美しい。
雪中行:小樽より釧路まで (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
四方カラリと吹き払われ空の蒼さや雲の徂徠ゆききまで自由に見られた。灌木帯と違い、森林はやしの中は暗かった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)