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嶄岩
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ざんがん
ふりがな文庫
“
嶄岩
(
ざんがん
)” の例文
二、三の隆起を一上一下しながら通り過ぎ、
嶄岩
(
ざんがん
)
の
兀立
(
ごつりつ
)
した急斜面を登ると、霧の中から岩の尖塔が高く現れた。仁田河内ノ岳(地図の茶臼岳)である。
大井川奥山の話
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
橋あり長さ数十間その尽くる処
嶄岩
(
ざんがん
)
屹立
(
きつりつ
)
し
玉筍
(
ぎょくしゅん
)
地を
劈
(
つんざ
)
きて出ずるの勢あり。橋守に問えば水晶巌なりと答う。
旅の旅の旅
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
この外輪山の西南部に偏して噴出した中央火口丘が即ち妙高山で、外輪山の総称である
廓
(
くるわ
)
岳に対して
心
(
しん
)
岳とも呼ばれ、頂上は
嶄岩
(
ざんがん
)
突兀
(
とっこつ
)
として頗る奇観を呈している。
那須、尾瀬、赤城、志賀高原
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
真白な山体に黒く印された十数条の
嶄岩
(
ざんがん
)
の列は、東の絶壁が容易に近付き難きことを示している。
三国山と苗場山
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
頂上は一段高く抜け上って、のし懸るように聳えているのが大鷲の
嘴
(
くちばし
)
のように鋭い。左右の肩から胸のあたりへかけて、
嶄岩
(
ざんがん
)
の列が凄まじい岩の大波を捲き起している。
黒部川奥の山旅
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
▼ もっと見る
頂上は
磊砢
(
らいら
)
たる
嶄岩
(
ざんがん
)
の堆積であって、南北の二隆起に分れ、肉眼では
孰
(
いず
)
れが高いか判じかねるが、三角点は北の隆起に置かれ、其附近のみ
僅
(
わず
)
かに一
勺
(
しゃく
)
の平地を存している。
利根川水源地の山々
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
唯
(
ただ
)
一列の
嶄岩
(
ざんがん
)
——或者は縦横に切りさいなまれて
創
(
きず
)
だらけの胴体が今にも一片一片剥がれ墜ちようとし、或者は堅硬な岩面に加えられた風雨の鑿氷雪の
鉋
(
かんな
)
に抉られ削られて
黒部川奥の山旅
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
嶄
漢検1級
部首:⼭
14画
岩
常用漢字
小2
部首:⼭
8画
“嶄”で始まる語句
嶄然
嶄新
嶄巌
嶄立
嶄巌磊砢