“兀立”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ごつりつ57.1%
こつりつ42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
月山と相対して平野の東北に煙を吐いて兀立ごつりつしている鳥海山を対象として、恐らく月読尊の祭事の長であった大物忌おおものいみ神を祀りて、此平野に土着し
二、三の山名について (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
二、三の隆起を一上一下しながら通り過ぎ、嶄岩ざんがん兀立ごつりつした急斜面を登ると、霧の中から岩の尖塔が高く現れた。仁田河内ノ岳(地図の茶臼岳)である。
大井川奥山の話 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
しかし私をのけぞる程駭かしたものは、雲の厚襖を突き破って兀立こつりつした北岳のいただきであった。北から西からのしかかるように盛り上った頂線は、力余って東の方に倒れんとしている。
木曽駒と甲斐駒 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
残るくまなく雲の波にひたされて、四面圜海くわんかいの中、兀立こつりつするは我微躯びくを載せたるはう幾十尺の不二頂上の一撮土さつどのみ、このとき白星をふくめる波頭に、漂ふ不二は、一片石よりも軽かつ小なり
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)