“小角”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうかく30.8%
おづぬ15.4%
をづぬ15.4%
おづの7.7%
こづの7.7%
せうかく7.7%
をつぬ7.7%
ヲヅヌ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや、そなたが帰ってから、小角しょうかくにとがめられるであろうと思うと、わしは胸がいたくなります。さ、わしをここでおろしてください」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孫悟空はキント雲にのり、えん小角おづぬは雲にのり、自雷也じらいやはガマにのり、猿飛佐助は何にも乗らずドロンドロンと空を走った。
戦争論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
さう言へば、山田寺は、きみ小角をづぬ」が山林仏教を創める最初の足代あししろになつた処だと言ふ伝へが、吉野や、葛城の修験しゆげんの間にも言はれてゐた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
えん小角おづのが、嵯峨さが山の奥に住みたもうとあるは、この御山なりと、申す説などもございまして、修験者しゅげんじゃたちにいわせると、いまでもなお当山には天狗が棲んでおると、まことしやかに奇蹟をいて
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こんどは小角こづのを使うだろう、と甲斐は思った。大角の前にある小角は鋭利で、その一と刺しは致命的である。だが機会がなくはない、うまく大角に手が届けば、首へ組みつけるだろう。
なむればきらふべき淫慾いんよくなしと立るはふなり三寶院は聖護大僧正しやうごだいそうじやう宗祖しうそとし聖護院は坊譽大僧正ばうよだいそうじやう宗祖しうそとするなり然どもいづれ開山かいざんと申は三派ともにえん小角せうかくが開き給ひしなりさて亦山伏が補任ほにん次第しだい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
この頃は有力の佛者が諸所の山々を開いた時代で、小角をつぬが芳野を開き、泰澄たいちよう白山はくさんを開いたのなどは先蹤せんしようをなしてゐる。
華厳滝 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
修験道の起りは藤原の都時代とあるが、果してエン小角ヲヅヌが開祖か、又は正しく仏教に属すべきものか、其さへ知れないのである。