“先蹤”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せんしょう70.6%
せんしよう23.5%
ためし5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一茶調の先蹤せんしょうをなすことは、野紅の名誉ではないかも知れぬ。ただし一茶としてはどうしても野紅に功を譲らなければなるまいと思う。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
この頃は有力の佛者が諸所の山々を開いた時代で、小角をつぬが芳野を開き、泰澄たいちよう白山はくさんを開いたのなどは先蹤せんしようをなしてゐる。
華厳滝 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
それはもう悉皆すつかり忘れて居て、何年も思出した先蹤ためしの無いやうなことまで、つい昨日の出来事のやうに、青々と浮んで来た。今は丑松も自分で自分を憐まずには居られなかつたのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)