“せんしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
戦捷34.4%
先蹤18.8%
僭称17.2%
僣称3.1%
先縦3.1%
尠少3.1%
仙掌1.6%
僭上1.6%
先勝1.6%
先聖1.6%
千生1.6%
戦傷1.6%
戦勝1.6%
浅笑1.6%
煽賞1.6%
船匠1.6%
船檣1.6%
選鈔1.6%
鮮醤1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二三日前からしきりに報ぜられる壱岐沖いきおき常陸丸遭難ひたちまるそうなん得利寺とくりじにおける陸軍の戦捷せんしょうとがくり返しくり返し思い出される。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
雲崗石窟うんこうせっくつの遺品によって見れば、我々が推古彫刻の先蹤せんしょうとして考えている北魏式彫像は、実は北魏美術の一半に過ぎぬ。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
とはいえ、もしこの曹操が出なかったら、国々の反乱はなおまず、かの袁術の如く、帝王を僭称せんしょうするものが幾人も輩出したろう。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「上意を僣称せんしょういたしましたことは申し訳ございません、また、それはどなたの指図でもなく、私の一存でしたことですが、そうするよりほかに致しかたがなかったのです」
西行関係の「撰集抄せんじゅうしょう」「山家集さんかしゅう」、白峯寺関係の「白峯寺縁起はくほうじえんぎ」、戦記文学の「保元物語」「国府台戦記こうのだいせんき」「太平記」、先縦せんしょうの読本「英草紙はなぶさぞうし
とにかく物質上にこうむった影響は比較的尠少せんしょうであった。
その不落をほこる城楼も巍峨ぎがたる姿だが、さすが霊山の華岳かがくはもっと神々しい。仙掌せんしょうノ峰、雲台ノてらおのをならべたような石峰。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今日でこそ有閑ゆうかん婦人の贅沢はさまで珍しくないようなものの昔は男子でもそうは行かぬ裕福ゆうふくな家でも堅儀かたぎな旧家ほど衣食住のおごりをつつし僭上せんしょうそしりを受けないようにし成り上り者にするのを
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
六曜とは先勝せんしょう友引ともびき先負せんぶ仏滅ぶつめつ大安たいあん赤口しゃっくとて、暦書の上に掲げてあり、その繰り方は正月ならば先勝を朔日ついたちとし、友引を二日、先負を三日として
迷信解 (新字新仮名) / 井上円了(著)
真常流注しんじょうるちゅう、外じゃくニ内うごクハ、つなゲル駒、伏セル鼠、先聖せんしょうコレヲ悲シンデ、法ノ檀度だんどトナル……
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
彼は落語家はなしかの円生の弟子になって千生せんしょうという芸名を貰っていたのである。
廿九日の牡丹餅 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
いまも前線ぜんせんにあってたたかいつつある戦友せんゆうのことをかんがえると、自分じぶん武運ぶうんつたなくして帰還きかんしながら、なんで、これしきの戦傷せんしょう名誉めいよとしてひとほこることができようか
村へ帰った傷兵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
とりでの上にはがりふじはたさし物と、あおいしるし王座おうざをしめて戦勝せんしょうをほこっている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
といい得て、花やかに浅笑せんしょうした。お夏さん残らず、御存じ。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その不平を慰撫いぶし、その欲するものを与え、その誇るものを煽賞せんしょうし、一時、虫をこらえて、礼を厚うしてお迎えあらば、彼らはかならず来って丞相の麾下きかに合流しましょう。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
吾が師平象山は経術深粋なり、もっとも心を時務にとどむ。十年前、藩侯執政たりしとき、外寇の議論をたてまつり、船匠せんしょう礮工ほうこう・舟師・技士を海外にやとい、艦を造りほう、水戦を操し礮陣を習わんことを論ず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
依って、船檣せんしょうに青龍の牙旗がきをひるがえした船を見給わば、これ呉を脱走して、お味方の内へすべり込む降参船なりと知りたまえ
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
東歌の選鈔せんしょうは大体右の如くであるが、東歌はなお特殊なものは幾つかあり、秀歌という程でなくとも、注意すべきものだから次に記し置くのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
ところで、夏から初秋へかけての四ヵ月間の鱒の鮮醤せんしょうはこれを何にたとえようか。魔味とはこの肉膚を指すのではないかと思う。上品にして細やかな脂肪が全身に乗って淡紅の色目ざむるばかりだ。
魔味洗心 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)