“慰撫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いぶ74.4%
なだ12.8%
いたは2.6%
いたはり2.6%
なぐさ2.6%
なだめ2.6%
ゐぶ2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
七十郎らを罰すべし、という空気は圧倒的で、それは兵部宗勝の思う壺であったが、甲斐だけはそれを慰撫いぶし、押えることに努めた。
「このは、まあ、妙な娘だぞい。お嫁さんの話を聞いてかなしく成るような者が何処どこにあらず」とお種は娘を慰撫なだめるように。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
丁度文平が奥様やお志保の側で盛んに火花を散らして居る間に、丑松は黙つて省吾を慰撫いたはつたり、人の知らない面倒を見て遣つたりして居たのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
しかすがにの手を延べて、靜かなる慰撫いたはり手振てぶり優しく
(旧字旧仮名) / アダ・ネグリ(著)
お栄がやさしく慰撫なぐさめた位では聞入れなかつた。しまひにはお栄は堅く袖に取縋とりすがらうとする文ちやんの手を払つて、あちこちの部屋の内を逃げて歩いた。
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
『君は左様激するから不可いかん。』と銀之助は丑松を慰撫なだめるやうに言つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
彼れはこれから手風琴をいて聞かせるから、もう少しこの座に居てれと、さも私を慰撫ゐぶするやうにささやいて呉れた。
アリア人の孤独 (新字旧仮名) / 松永延造(著)