慰撫なだ)” の例文
「このは、まあ、妙な娘だぞい。お嫁さんの話を聞いてかなしく成るような者が何処どこにあらず」とお種は娘を慰撫なだめるように。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「あなた今夜は昂奮している」と自分は慰撫なだめるごとく云った。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と三吉は慰撫なだめるように言って、そこに泣倒れたお雪を助け起した。郵便函ポストは共同の掘井戸近くに在った。三吉は妻を連れて、その手紙を出しながら一緒にそこいらを歩いて来ようと思った。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
三千代は声をてゝ泣いた。代助は慰撫なだめる様に
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
慰撫なだめるように言いながら、高瀬は子供を連れて入口の庭へ入った。そこには畠をするくわなどがすみの方に置いてある。お島はあがかまちのところに腰掛けて、二番目の女の児に乳を呑ませていた。
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
代助は慰撫なだめる様に
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)