“人寰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じんかん91.7%
じんくわん8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
材料の麻布を巧みに利用して衣襞をかなり写実風に表現し、同じ礼拝の当体としても鑑真和尚のよりはずっとわれわれの人寰じんかんに近づいている。
本邦肖像彫刻技法の推移 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
僕は荒涼たる阿蘇の草原から駆け下りて突然、この人寰じんかんに投じた時ほど、これらの光景にたれたことはない。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
決して女々めゝしくてはならぬと我とわが心を引立ひきたてるやうにしたが、要するに理想は冷やかにして人情は温かく、自然は冷厳にして親しみ難く人寰じんくわんは懐かしくして巣を作るに適して居る。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)