“蔓延”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まんえん71.7%
はびこ23.3%
はびこる1.7%
ひろが1.7%
ハビコ1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
野にも、畠にも、今ではあの猛烈な雑草の蔓延まんえんしないところは無い。そして土質を荒したり、固有の草地を制服したりしつつある。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
池のなぎさはかすかにわかるが、藤棚から藤のつるが思いのまま蔓延はびこっているし、所々には、亭々ていていたる大樹が二重に空をおおっている。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
承はり度と申ければ文右衞門其仔細そのしさいと申は最早八ヶ年以前の事にて御家の騷動出來致し忠臣は退しりぞ佞奸邪智ねいかんじやちともが蔓延はびこるに付不肖ふせうながらも是をたゞ些少いさゝか忠義を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その所有物もちものは地に蔓延ひろがらず……邪曲よこしまなる者の宗族やから零落おちぶれ、賄賂まいないの家は火にけん
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
その一句が頭の中に蔓延ハビコつてゐて、何度考へ直しても同し結果しか得られなかつた。
校長 (新字旧仮名) / 中原中也(著)