“亭々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ていてい90.0%
てい/\10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
池のなぎさはかすかにわかるが、藤棚から藤のつるが思いのまま蔓延はびこっているし、所々には、亭々ていていたる大樹が二重に空をおおっている。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
近所にも松の木がないわけではないが、しかし皆小さい庭木で、松籟しょうらいさわやかな響きを伝えるような亭々ていていたる大樹は、まずないと言ってよい。
松風の音 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
「へゝえ、さうですか。そいつあ初耳ですね。私は又、亭々てい/\さんのわるい悪戯だとばかり怨んでゐましたよ。——それぢや鳥渡ちよつと研究の仕栄しばえがありますね。何しろこちとらは、座主しうちの受けが大切ですからな。」
(新字旧仮名) / 久米正雄(著)
亭々てい/\たる並松なみまつの梢に淡雪あわゆきの色。
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)