“まんえん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蔓延72.9%
万延15.3%
万円6.8%
蔓衍5.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
火災が起こり飢饉ききんが始まった。何もかも、ありとあらゆるものが滅びていった。疫病はしだいに猖獗しょうけつを加え、ますます蔓延まんえんしていった。
雲雀ひばりは死んだように黙ってしまい、菜の花も青い麦も雪の下だった。万延まんえん元年のこの日は、江戸表だけの天変地異ではなかったのである。
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あくるとしとったほうのおんなは、デパートの、かざられた衣裳いしょうまえっていました。そこには、三万円まんえんふだのついた帯地おびじ、また二万円まんえんふだのさがったが、かかっていました。
かざぐるま (新字新仮名) / 小川未明(著)
明治十二、三年のころ、虎列拉病コレラびょうが両三度にわたって東京の町のすみずみまで蔓衍まんえんしたことがあった。路頭にたおれ死するものの少くなかった話を聞いた事がある。
西瓜 (新字新仮名) / 永井荷風(著)