“旁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたがた27.8%
かた/″\17.8%
かたわら12.2%
かたはら8.9%
つくり8.9%
かたわ8.9%
かたは5.6%
かたが3.3%
はた2.2%
かた1.1%
かたへ1.1%
そば1.1%
ほう1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それがためにこの二、三日は余の苦しみと、家内の騒ぎと、友人の看護かたがた訪い来るなどで、病室には一種不穏の徴を示して居る。
九月十四日の朝 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
わたしは一新築しんちくのS、Hうちたいかた/″\、いつかはつてもいゝとおもつたが、せわしいときだしすここゝろ準備じゆんびをとゝのへたをりのことにしようとおもつた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
これは初め錦江が冷泉れいぜい家について和歌を学んだので、その子孫は世〻儒学を修むるかたわら、国風をも伝えてその家学となしていた故である。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
藤陰は東京繁昌記を評し、かたはら明治初年の社会に論及して、「文明開化やら何やら不相分、太平やら不太平のもとやら不相分之実景」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
鼠(ねずみ)の上の処はうすなり。しかるにこの頃ろうの字を書く人あり。後者は蠟獵臘などの字のつくりにて「ろふ」「れふ」の音なり。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
その中で米原雲海など頭を出している位で、然し米原雲海はもともと出雲にいた時本職大工のかたわら既に彫刻をやっていて相当出来ていた。
回想録 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
それゆゑ道夫は儒たらむことを志して、同藩の佐藤一斎に師事し、かたはら林述斎の講筵に列した。既にして一斎は幕府に召され、高足若山勿堂ふつだうが藩文学の後をいだ。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ましてや従来我が植物にてられし漢名にはあたっていなきものすこぶる多ければかたがたそれを排斥すべし
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
むぎ一箱、いゑのいも(里芋さといも)一かご、うり一籠、はたもの、六月三日に給ひ候ひしを、今迄御返事申候はざりし事恐入おそれいりさふらふ
これを右ようにヒロメ(幅広い海藻の意)と呼べば古名復活にもなってかたがたよろしい。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
「カツプチノ」僧は蝋燭に火をうつして挽歌をうたひ始めたり。マリウチアは我をきて柩のかたへに隨へり。斜日ゆふひおほはざる棺を射て、母上のおん顏は生けるが如く見えぬ。
王給諌はひどくおどろくと共に、王侍御を陥れる材料がいながらにして見つかったので、笑顔をして元豊をそばへ呼んで、だましてその服と冕を脱がせ、風呂敷に包んでいってしまった。
小翠 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
その地球の周囲、九万里にして、上下四ほう、皆、人ありて居れり。およそ、その地をわかちて、五大州となす。云々。
地球図 (新字新仮名) / 太宰治(著)