“かたはら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カタハラ
語句割合
75.4%
8.5%
6.8%
片腹3.4%
傍邊0.8%
近傍0.8%
公子傍0.8%
座傍0.8%
片傍0.8%
片原0.8%
肩腹0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かたはらなるバルザツク忽ちその語をさへぎつて云ひけるは、「君の我等に伍せんとするこそ烏滸をこがましけれ。我等は近代文芸の将帥しやうすゐなるを」
かたはらで湯を浴びてゐた小柄な、色の黒い、すがめの小銀杏が、振返つて平吉と馬琴とを見比べると、妙な顔をして流しへたんを吐いた。
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ふところにいだき入んとするにしうとめかたはらよりよくのませていだきいれよ、みちにてはねんねがのみにくからんと一言ひとことことばにもまごあいするこゝろぞしられける。
私は常々からそれを片腹かたはらいたく感じていた。が、父が賢に対する仕打ちに対しても常に批評的なまなこで見、事実また、それに反対なことを言いもした。
相手にたゝかひ居によりかくたすけんと存じ宵闇よひやみ暗紛くらまぎれに切付たるは女の聲ゆゑ偖は女房を切たるかと狼狽うろたへたる處に傍邊かたはらより男一人打て掛りしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つけられし事私共存居り候と云ひければ又清三郎も傍邊かたはらよりすゝいで御兩人の仰せ御道理也ごもつともなり又七樣御持參金をはなに掛け我々迄も見下げ給ふ事はなはだしと云ふを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
成ぬ而て何者なるか包まず申立よとあるに五兵衞其儀は私しより申上んとて平吉に會釋ゑしやくなしさて主人平兵衞儀權現堂小篠堤にて横死わうしせつ死骸しがい近傍かたはら紙煙草入かみたばこいれおちて有しを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
終に眞向まつかうより梨子割なしわりに割付られ其儘動とたふれ二言と云ず死たりけり此時近傍かたはらの非人小屋に乞食こつじきむしろかぶり寢て居たるが兩人の爭ふ聲を聞て恐れをなし莚を首にまとすきよりそつと戰ひを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
此時フアビアニ公子傍かたはらより、アントニオよ、言ふは易く行ふは難きものぞ、羅馬に歸りての後は、その詞の僞ならぬを明にせよといふ。羅馬の一語は我が思ひ掛けざるところなりき。
殘らず呼集よびあつめ次右衞門三五郎正座になほ座傍かたはらには寺社奉行じしやぶぎやう并びに遠藤喜助小林軍次郎等列座れつざにて一人々々に呼出よびいだし澤の井の宿を吟味ぎんみに及ぶも名主を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
よこれて田畝道たんぼみちを、むかふへ、一方いつぱうやますそ片傍かたはら一叢ひとむらもり仕切しきつた真中まんなかが、ぼうひらけて、くさはへ朧月おぼろづきに、くもむらがるやうなおくに、ほこら狐格子きつねがうしれる
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
城に最も接近した城下町の一部分を片原かたはらまたは片羽かたはというのも同じ例で数がはなはだ多い。鹿児島県の各村で士族の居住する区域を必ずふもとと呼ぶのも山下と同じものである。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
(うむ、いや、いや。)と肩腹かたはらゆすつたが、べそをいて泣出なきだしさう。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)