“痰”の読み方と例文
読み方割合
たん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すぐに、田舎の長兄へ電報を打ちました。長兄が来るまでは、私が兄の傍に寝て二晩、のどにからまるたんを指で除去してあげました。
兄たち (新字新仮名) / 太宰治(著)
さつきのすがめはもう側にゐない。たんも馬琴の浴びた湯に、流されてしまつた。が、馬琴がさつきにも増して恐縮したのは勿論の事である。
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
まるで山羊のような声だと思いながら……その時に山羊髯はヤッと咽喉のどに絡まったたんみ下して、蚊の啼くような声を切れ切れに出した。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)