“痰壺”の読み方と例文
読み方割合
たんつぼ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それらの不幸な人々は、手に痰壺たんつぼをもって、たがいに様子をうかがいながら、相手のうちに死期の迫るのを見守っていた。
おしっこを客車の通路にある痰壺たんつぼにしてしまった失敗談(しかし、その上京の時に、自分は痰壺と知らずにしたのではありませんでした。子供の無邪気をてらって、わざと、そうしたのでした)
人間失格 (新字新仮名) / 太宰治(著)
すると、さわられた家具は、つぎつぎとしゃべりだしました。しかも、みんながみんな、自分のことばかりしゃべりたてました。なかにただひとり、痰壺たんつぼだけは、だまりこくって立っていました。