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側
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かたはら
ふりがな文庫
“
側
(
かたはら
)” の例文
ばあさんが
古手桶
(
ふるておけ
)
を下げて出て参り升て、私どもの腰かけてる
側
(
かたはら
)
の小川の中へ
手桶
(
ておけ
)
を浸し、半分ほどはいつた水を重気に
持
(
もち
)
あげ升た。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
側
(
かたはら
)
で湯を浴びてゐた小柄な、色の黒い、
眇
(
すがめ
)
の小銀杏が、振返つて平吉と馬琴とを見比べると、妙な顔をして流しへ
痰
(
たん
)
を吐いた。
戯作三昧
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
すると何時の間にか源助さんが
側
(
かたはら
)
に来てゐて、自分の耳に口をあてて『厭だと言へ、厭だと言へ。』と教へて呉れた。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「あゝさうや。」と俄に氣が付いた容子で、盃を置いて立ち上り、押入の小箪笥から京子の大事にしてゐた短刀を取り出して、死骸の
側
(
かたはら
)
へ置きに行つた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
東京の随所には敗残した、時代の
遺骸
(
なきがら
)
の
側
(
かたはら
)
に青い瓦斯の火が
点
(
とも
)
り、強い色彩と三味線とに衰弱した神経が鉄橋と
西洋料理
(
レストラント
)
との陰影に僅かに休息を求めてゐる。
新橋
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
頼春水の松雨山房を訪。(国泰寺の
側
(
かたはら
)
なり。)春水
在家
(
いへにあり
)
て歓晤。男子賛亦助談。子賛名
襄
(
のぼる
)
、俗称
久太郎
(
ひさたらう
)
なり。次子竹原へ行て
不遇
(
あはず
)
。談笑夜半にすぐ。月
升
(
のぼり
)
てかへる。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
先生の
宿志
(
しゆくし
)
、ここにおいてか足れり。すでにして
郷
(
きやう
)
に
還
(
かへ
)
り、即日、
収
(
ところ
)
を
瑞龍山
(
ずゐりゆうざん
)
先塋
(
せんえい
)
の
側
(
かたはら
)
に
相
(
さう
)
し、
歴任
(
れきにん
)
の
衣冠魚帯
(
いくわんぎよたい
)
を
瘞
(
うづ
)
め、
載
(
すなは
)
ち封し載ち
碑
(
ひ
)
し、自ら題して、
梅里先生
(
ばいりせんせい
)
の
墓
(
はか
)
と
曰
(
い
)
ふ。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
吉住
求馬
(
もとめ
)
もこの斷末魔の同僚の
側
(
かたはら
)
に悲痛な顏を差寄せました。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
こなた
右手
(
めて
)
なる
側
(
かたはら
)
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
じだらくに居れば涼しき
夕
(
ゆふべ
)
かな。
宗次
(
そうじ
)
。猿みの撰の時、宗次今一句の入集を願ひて数句吟じ侍れど
取
(
とる
)
べき句なし。
一夕
(
いつせき
)
、翁の
側
(
かたはら
)
に侍りけるに、いざくつろぎ給へ、我も
臥
(
ふし
)
なんと
宣
(
のたま
)
ふ。
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
墓は檗山竜興院の墓地、
独立
(
どくりふ
)
の墓の
側
(
かたはら
)
に立居候。前面には錦橋池田先生墓、(此一字不明)弟子近藤玄之、佐井聞庵、竹中文輔奉祀、右側には文化十三年丙子九月六日と有之候。其他何も刻し無之候。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
側
常用漢字
小4
部首:⼈
11画
“側”を含む語句
両側
側面
向側
片側
舷側
内側
此方側
右側
縁側
左側
外側
片側町
二側
入側
窓側
井戸側
側目
兩側
側室
一側
...