“側目”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わきめ87.9%
はため9.1%
そばめ3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今までは生活の不如意に堪えながら側目わきめもふらずに努力の一路を進んで来たのが、いくらかの成効に恵まれて少し心がゆるんでくる。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
その猪口がからになると、客はかさず露柴の猪口へ客自身の罎の酒をついだ。それから側目はためには可笑おかしいほど、露柴の機嫌きげんうかがい出した。………
魚河岸 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
泣きだすか、狂乱するか、わめくかと側目そばめづかいで行子の顔を見ていたが、行子はなんの気振りも見せず、描いたような美しい口元をひきしめながらあどけなく露草のなかをながめている。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)