側目はため)” の例文
その猪口がからになると、客はかさず露柴の猪口へ客自身の罎の酒をついだ。それから側目はためには可笑おかしいほど、露柴の機嫌きげんうかがい出した。………
魚河岸 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
老いたる師の体が毎夜、かんなけてゆくように痩せてゆくのを側目はために見ても。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
側目はためにはいい仲とでも見えそうに、ただぼんやり微笑み合っていた。
月かげ (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)