“泣出”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なきだ53.8%
なきいだ30.8%
なきい7.7%
なきいづ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いまや、お慈悲じひ、お慈悲じひこゑれて、蒋生しやうせい手放てばなしに、わあと泣出なきだし、なみだあめごとくだるとけば、どくにもまたあはれにる。
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あげ泣出なきいだすゆゑ越前守殿は言葉ことばしづかにコリヤ/\三吉最少もつと前へ出よ何も怕事こはいことはなしなくな/\サア/\好物いゝものを遣はさうと饅頭まんぢうを紙にのせて與へられ是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
女子をなご太息といきむねくもして、つきもるまどひきたつれば、おとざめて泣出なきいづる稚兒をさなごを、あはれ可愛かはゆしいかなるゆめつるちゝまゐらせんとふところあくればみてさぐるもにくからず
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
女子おなご太息といきに胸の雲を消して、月もる窓をひきたつれば、音に目さめて泣出なきいづ稚児おさなごを、「あはれ可愛かあいし、いかなる夢をか見つる。乳まいらせん」とふところあくれば、みてさぐるも憎くからず、「勿躰もつたいなや、 ...
軒もる月 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)