“泣聲”のいろいろな読み方と例文
新字:泣声
読み方割合
なきごゑ85.7%
なくこゑ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こゝへつたお救小屋すくひごやへ、やみのは、わあツと泣聲なきごゑ、たすけて——と悲鳴ひめいが、そこからきこえて、幽靈いうれいあらはれる。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さうしてなか豫期よきしてゐる赤兒あかご泣聲なきごゑきこえないと、かへつてなにかのへんでもおこつたらしくかんじて、いそいでうちんで、自分じぶん自分じぶん粗忽そこつづることがあつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
知ろしめされ賜うて後水尾帝ごみづをてい御製ぎよせいに「あはれさよ夜半よは捨子すてごなきやむは母にそへゆめや見つらん」とは夜更よふけ外面そともの方に赤子あかご泣聲なくこゑの聞えしは捨子にやあらんと最とあはれに聞えたりしが兎角するうちに彼泣聲なきごゑの止たりしかば如何せしやらんと思ひぬるうち又もや泣出しけるほどさていましば泣止なきやみしは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)