“なきいづ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
泣出50.0%
鳴出50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女子おなご太息といきに胸の雲を消して、月もる窓をひきたつれば、音に目さめて泣出なきいづ稚児おさなごを、「あはれ可愛かあいし、いかなる夢をか見つる。乳まいらせん」とふところあくれば、みてさぐるも憎くからず、「勿躰もつたいなや、 ...
軒もる月 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「月夜に寝ほうけて鳴出なきいづる時は常の声ともことなりぬべし。今のなくは何かは異ならん。あれ見給へ、飛びゆく姿もさやかなるを」と指さゝれて、あはれこの子規ほとゝぎすいつも初音はつねをなく物になりぬ。
すゞろごと (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)